イギリス英語とアメリカ英語の違いは、単語の発音だけではありません。
なかには同じ単語でも、イギリスとアメリカで、まったく違う意味になることがあるって知っていましたか?
こんにちは!
ロンドン在住のみしゃくです。
私も以前は、「◯◯英語とかいっても、方言みたいなものでしょ…」と思っていたのですが…
イギリスに来て、アメリカ、オーストラリアなど、さまざまな英語圏出身の同僚たちと働くなかで、単語の意味が通じなかったり、おかしな意味になって爆笑するシーンに遭遇しました(^^)
というわけで今回は、同じ単語でもイギリス英語とアメリカ英語で意味がまったく異なる単語20選をご紹介します。
ちなみに今回は取り上げていませんが、オーストラリア英語の単語も、ちょいちょい意味が異なります。
以前、オーストラリア出身の友達と出かけたときの会話で、爆笑したのが彼女の「thongs持ってきた?」という質問。
thongsはオーストラリアではビーチサンダルのこと。イギリスではTバックの下着…(^O^)
イギリス英語とアメリカ英語で意味が異なる単語
ではさっそく、同じ単語なのに、イギリス英語とアメリカ英語で意味が異なる単語の中から、20単語をピックアップしてご紹介していきます。
①rubber
- イギリス英語:消しゴム
- アメリカ英語:コンドーム
ブラウン大学に留学中のエマ・ワトソンが、教室で「誰かrubber(消しゴム)持ってない?」と言って、同級生に爆笑されたエピソードは有名ですよね(^^)
ちなみに、アメリカ英語で消しゴムはeraser。
イギリスでは、鉛筆で書いたものや黒板を消すときにも、eraseではなく、rub outという方が一般的です。
②plaster
- イギリス英語:絆創膏 / ギプス
- アメリカ英語:石膏(←英米共通)
イギリスでは絆創膏のことをplasterと呼んでいますが、アメリカではBand-Aids、bandageと呼ばれています(ギプスはcast)。
知らないと???となりそうですね。
③homely
- イギリス英語:家庭的、(いい意味で)素朴
- アメリカ英語:やぼったい、容姿が平凡(不細工)
例えば、「Your house is so homely!」というと、イギリス人にとっては居心地が良いという意味の褒め言葉。
アメリカ人にとっては、「しょぼい家ねぇ」という、けなし言葉。
同じ単語なのに、真逆の意味になってしまうので要注意です(^^;)
同じ意味の形容詞に「homey」という単語がありますが、こちらはイギリスでもアメリカでも同じ意味(ポジティブな印象)になります。
④pants
- イギリス英語:下着のパンツ
- アメリカ英語:ズボン
イギリスでズボンは、trousers。
ズボンを褒めようとして「I like your pants!」なんて言うと、怪しい人だと思われてしまうかも?
ちなみに、イギリス英語のスラングでpantsは、くだらないもの、役に立たないもの(=rubbish)という意味です。
⑤jumper
- イギリス英語:セーター、長袖の上着
- アメリカ英語:ジャンパードレス
イギリス英語のjumperは、アメリカ英語でいうところのsweater。
アメリカ英語のjumperは、イギリス英語のpinaforeを指します。
ややこしい…!
⑥trainers
- イギリス英語:スニーカー
- アメリカ英語:指導者、トレーナー(←英米共通)
アメリカでは、日本と同じくsneakersといいますが、イギリスでスニーカーをsneakersと呼ぶ人にはめったに出会わないでしょう。
イギリスでは、trainersの他にも、plimsollsやgym shoesという言い方もします。
⑦fancy dress
- イギリス英語:仮装、コスプレ
- アメリカ英語:正装
最近のBBCドラマ「This Is Going To Hurt」でも、結婚式に行く主人公に向かって母親が、
I'd check the invitation. I imagine it says dress fancy, not fancy dress.
私があなたなら招待状を確認するわ。fancy dress(仮装)じゃなくて、dress fancy(正装)って書いてあるんじゃない?
と、息子の服装に皮肉を言うシーンがありました。
⑧trolley
- イギリス英語:ショッピングカート
- アメリカ英語:市街電車、トローリーバス
trolleyといえば、スーパーマーケットにあるショッピングカート。
一方、アメリカ人が思い浮かべるのは市街電車やトローリーバス。
⑨chips
- イギリス英語:フライドポテト
- アメリカ英語:ポテトチップス
イギリス名物、フィッシュ&チップスのチップスは、ポテチではなくフライドポテト(^^)
アメリカ英語のchips(ポテトチップス)のことは、イギリスではcrispsと呼びます。
⑩biscuits
- イギリス英語:アメリカでいうクッキー
- アメリカ英語:イギリスでいうスコーン
イギリス英語のbiscuitsは、サクサクの焼き菓子全般、つまり「クッキー」なのに対し、アメリカ英語ではスコーンのようなお菓子を指します。
なるほど!
KFCのビスケットは、なぜ「ビスケット」っていう名前なんだろう?の謎が解けました♪
ちなみにイギリス英語でcookieは、チョコチップなどが入った、しっとりしていて、チューイーなお菓子のことです。
⑪pudding
- イギリス英語:卵、牛乳、小麦粉、スパイス、フルーツなどを蒸し固めた英国料理の総称、もしくはデザート全般
- アメリカ英語:カスタードやムースで作ったデザート
イギリス料理のpuddingは、デザートとは限りません。
日本のプリンやアメリカのカスタードを想像していると、ちょっとビックリしてしまうかも。
またイギリスでは、「Today's pudding is chocolate cake. 」といった感じで、単純に、dessertという言葉の代わりに、puddingという表現を使うこともよくあります。
⑫cider
- イギリス英語:りんご酒(シードル)
- アメリカ英語:アップルサイダー
アメリカでciderといえば、ノンアルコールのアップルサイダーを思い浮かべる人が多いのに対し、イギリスのciderは発泡性のりんご酒を思い浮かべる人が圧倒的に多いでしょう。
最近は、若い人たちの間でもサイダーが人気になっており、イギリスのパブの定番ドリンクのひとつです。
⑬football
- イギリス英語:サッカー
- アメリカ英語:アメフト
これは説明するまでもありませんが、イギリスのフットボールはアメリカのサッカー。
では、アメリカのフットボールのことは、イギリスでなんと呼ぶのかというと、American footballです。
⑭subway
- イギリス英語:地下道
- アメリカ英語:地下鉄
イギリス英語で地下鉄は、undergroud。
とりわけロンドンの地下鉄は、tubeと呼ばれています。
Subwayという単語を聞いて、イギリス人が一番最初に連想するのは、おそらくサンドウィッチ屋さんのSubwayです。
⑮purse
イギリス英語:女性用のお財布
アメリカ英語:小さなハンドバッグ
別のアイテムを指していますが、このくらいの違いならセーフですかね?(^^)
⑯public school
- イギリス英語:名門私立校
- アメリカ英語:公立校
public=公立じゃないんかい!と、紛らわしい呼び方ですが、イギリスでpublic schoolといえば、イートン校やハーロー校のような超名門の私立寄宿学校を指します。
アメリカ英語のpublic schoolは、イギリス英語ではstate schoolです。
⑰pissed
- イギリス英語:酔っ払った
- アメリカ英語:ムカついた
イギリス英語でもアメリカ英語でも、スラングとして使われる「pissed」。
I was pissed last night.
と言うと、イギリス英語だと「私は昨日の夜酔っ払っていた」となり、アメリカ英語だと「私は昨日の夜ムカついていた」となります。
イギリスでも「ムカつく」という意味でpissedを使うことがありますが、その場合は「pissed off」とするのが一般的です。
⑱table
- イギリス英語:(トピックを)議題にする、話し合う
- アメリカ英語:議論するのを先延ばしにする
ビジネスで使えそうな表現ですが、英米で意味が逆になってしまうので、誤解されないように注意が必要ですね…(^^;)
⑲theatre
- イギリス英語:手術室
- アメリカ英語:劇場(←英米共通)
手術室が「theatre(←スペルに注意)」って、なんだかドラマチックですよね。
アメリカ英語だと、operating roomと呼ばれているかと思います。
また、診察室の呼び方も英米で異なり、イギリス英語ではsurgery。アメリカ英語だとdoctor's officeです。
surgeryというと外科手術のイメージが強いかもしれませんが、イギリスでは、
I visited GP's surgery yesterday.
と言っても、GPの診療所に行ったという意味で、手術をしたわけではありません。
⑳bill
- イギリス英語:請求書(←英米共通)
- アメリカ英語:紙幣
イギリスでもアメリカでも、ectricity bill(電気代)のように、billは請求書という意味で使われています。
しかし、アメリカ英語のbillには紙幣という意味も。
イギリスで紙幣はnoteなので、billと言ってもすぐには通じないかもしれません。
最後に
今回は、イギリス英語とアメリカ英語で異なる意味を持つ単語の中から、20選をピックアップしてご紹介しました。
もちろん、イギリスでアメリカ英語の表現を使ったからといって、まったく通じないというわけではありません。
とくに最近は、テレビやYouTubeなどで、いろいろな国の英語表現を耳にする機会が増えていることもあり、わざとアメリカ英語を取り入れる若い世代の子たちもチラホラ。
しかし中には、まったく反対の意味になってしまう単語もあるので、誤解を避けるためにも、事前に知っておくと便利ですよね。
単語ではありませんが、イギリスとアメリカ(そして日本も)では、建物の回数の数え方が異なります。
なかなか出会えないと思ったら、別の階で待ち合わせていたというのもよくある話です(^^)
イギリスらしい英語表現をもっと知りたい方は、「イギリス英語のラブリーなスラング30選」もあわせてどうぞ。
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