日本人に限らず、イギリスに来たばかりの方がまず苦戦する作業が『銀行口座の開設』ではないでしょうか?
とくにワーホリの方は、仕事探しをスムーズにすすめるためにも、できるだけ早くイギリスの銀行口座番号を入手しておきたいですよね。
ただ問題は、必要書類である『住所証明』が手に入らないこと。
私も昔、住所証明のために奔走したり、妹がワーホリでロンドンに来たときには、せっかく準備した正式な賃貸契約書があえなく却下されて銀行にクレームしたり、何度も銀行に足を運んで苦労したなぁ…なんて懐かしんでいたら…!
なんと最近は、アプリで簡単にイギリスの銀行口座が開けてしまいます!!
住所証明は不要、銀行に行く手間もなしです。
こんにちは、ロンドン在住のフリーライター、みしゃくです。
今回は、住所証明なしで開けるイギリスの銀行口座として特に人気が高いスマートバンク(モバイルバンク/チャレンジャーバンク)、RevolutとMonzoを比較してみました。
はじめは『スマートバンク(モバイルバンク・チャレンジャーバンク)なんて、なんだか怪しい…』と、思いっきり疑っていたのですが、実際にはRevolutもMonzoも、イギリス人でもメインバンクとして利用する人がいるほど話題のサービス。
なんで銀行口座開ける人も使うの?と疑問に思うかもしれませんが…
RevolutもMonzoも、キャッシュバックやディスカウントなどのキャンペーンをよく実施しているので、普通の銀行のデビットカードで支払うよりお得なことが多いんです♪
ちなみに私は両方のアカウントを持っていますが、最近使っているのはRevolutのみです。
なぜかというと、FitbitにRevolutが登録できるから。
RevolutはApple Payとリンクできるので、実質Fitbitの支払いに、普段ポイントを貯めているクレジットカードが使えるというわけです(^^)
イギリスについたら、とりあえずこの2つのどちらかでイギリスの銀行口座をゲットしておけば、まず間違いないでしょう!
とはいえ、この2大スマートバンク、一見どちらでも同じように見えますが、実はちょこちょこ違いがあります。
そこで、住所証明なしで開設できるスマートバンク、RevolutとMonzoのサービス内容を比較してみました。
イギリスに来たばかりの方や、これから渡英する方の、少しでも参考になればうれしいです。
人気上昇中のStarling Bankについても、別記事でまとめています。
Revolut、Monzoとの違いも説明しているので、あわせて読んでみてくださいね(^^)
では、RevolutとMonzo、それぞれのサービス比較をしていきます!
住所証明不要の銀行口座・RevolutとMonzoのサービス比較
まずは、RevolutとMonzoのスタンダード口座(無料)の主なサービスを一覧で見比べてみましょう。
どちらも有料の口座のオプションがありますが、イギリスで普通に生活するなら、無料の口座で十分だと思いますよ。
※2020年10月31日より、MonzoのATM手数料とカード再発行手数料が変更になります。
Revolut | Monzo | |
口座維持費 | 無料 | 無料 |
カード発行手数料 | £4.99* | 無料 (再発行は£5) |
イギリスの口座番号 | ◯ | ◯ |
EURO IBAN 口座 | ◯ | ✕ |
コンタクトレス決済 | ◯ | ◯ |
イギリス国内ATM手数料 | £200/月まで無料(その後は手数料2%) | £250/30日まで無料(その後は手数料3%) |
イギリス国内の送金手数料 | 無料 | 無料 |
海外でのATM手数料 | £200/月まで無料(その後は手数料2%) | £200/30日まで無料(その後は手数料3%) ※EEA圏内は、UK内と同じ扱い |
海外送金 | ・29通貨に対応 ・月に10回まで送金手数料無料 ・月に£1,000月まで換金手数料無料(£1,000以上は手数料0.5%〜) | TransferWiseと提携 |
口座への入金(トップアップ) | ・24通貨に対応 ・クレジットカードで入金可能 ※現金、小切手での入金は不可 | ・口座振込、小切手、現金(※手数料あり) ※クレジットカードでの入金不可 |
Apple Pay、Google Pay | ◯ | ◯ |
その他 | ・仮想通貨に対応 ・バーチャルデビットカード対応 ・アプリの言語は日本語選択OK | ・£85,000まで貯蓄の保証あり ・アプリの言語は英語のみ |
どちらも、イギリスの銀行口座やデビットカード番号がもらえるのは同じなので、お給料の受け取りや携帯電話など月々の支払いを自動振替(スタンディングオーダー)に設定は、まったく問題ありません。
Revolutは、カードの送料が£4.99かかるのがちょっとネックですね。
ちなみに私は、「別にカードはなくていいや」と、Revolutの口座を開設してからもしばらくカードの申込みをしなかったら、Revolutから「送料無料ならどうですか?」というメールが来たので申込みました(^^)
RevolutとMonzoの登録方法
口座開設のおおまかな流れは、だいたいこんな感じです。↓
スマホでアプリをダウンロード
↓
電話番号もしくはメールアドレスを入力、名前などの個人情報を入力
↓
パスポートと滞在資格(ビザ、BRPなど)をアプリ上からアップロード
↓
動画撮影
ライブかと勘違いしてちょっと照れましたが、アプリの指示にしたがって、数秒間顔を撮影するだけでした(^^;)
(Monzoは、画面に表示された英文を読まされました。)
※最近は、身分証明証を持った自分の顔写真のアップロードに変わっているようです。
↓
申請完了!
もう、あっけないくらい簡単でした。
住所証明は不要で、登録する住所も郵便物が受け取れる住所なら友達の家などでもOK。
電話番号は、私はイギリスのを登録しましたが、国番号を選べるので、イギリス外の番号でもテキストを受け取れる番号なら大丈夫だと思いますよ。
Revolutはカードをオーダーする前に、ミニマム£10のトップアップが必要です。(この£10は、あとで使ってOK。)
Revolutでは、新規口座開設+バーチャルカードor実際のカードを申し込み&受け取りで、£10もらえるキャンペーンを実施しているようです!キャンペーンはこちらからチェック♪
Monzoは、とくに最初のトップアップは必要なく、カードも自動的に送られてきます。(2〜3日で届きました。)
では、それぞれのモバイルバンクの特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。
Revolut(レボリュート)の特徴とは?
Revolutは、2015年にイギリスのフィンテック企業がはじめたモバイルバンクで、現在の登録者は1800万人を超えるという話題のアプリです。
住所証明なしでイギリスの銀行口座だけでなく、ユーロ送金が無料でできるEURO IBAN口座がもらえるのも◎
そのため、イギリス外のヨーロッパでもかなり人気があります。
※18歳以上のEEA圏居住者が口座開設の条件なので、日本からの登録はできません。
Revolutのメリット
- 1つの口座内で、複数の通貨(日本円を含む)を管理できる
- クレジットカードでトップアップができる(VISA、Maestro、Mastercard)
- 月£1,000まで外貨両替が無料(24通貨に対応)
- 使い捨てのバーチャルカードを選択できる
- 仮想通貨にも対応している
- 利用者が多い
できることが盛り沢山!!
ちなみに最近は在英邦人が日本への一時帰国時中に使うカードとして、Revolutが人気です。
クレジットカードでトップアップできるのは、渡英したばかりの方には助かりますよね。
ただし、日本のクレジットカードからの入金には、手数料がかかるようです。
ここで裏技紹介!
Curveというアプリに日本のクレジットカードを登録して、Curve経由でRevolutに日本円をトップアップすれば手数料がかかりません♪
Revolutのアプリ内で、日本円⇒ポンドへの換金も簡単です。(月£1,000までなら、両替手数料は無料)
日本のクレジットカード+Curve+Revolutの組み合わせで、お得に日本円を海外送金する方法については、こちらの記事でご紹介しています。
Revolutのデメリット
- イギリス国内でのATM利用が月に£200を超えると手数料がかかる
- プラスティックのカードをオーダーすると送料がかかる
- 現金・小切手の入金ができない
いろんな通貨や仮想通貨を管理したい方にとっては、Revolutはうってつけといえます。
また、番号使い捨てのバーチャルデビットカードが使えるのも魅力です。
ただ、普段使いしかしないという場合は、ATMからの無料現金引き出しが£200までだったり、現金の入金ができないなど、ちょっと不便なことがでてくるかもしれません。
Monzo(モンゾ)の特徴とは?
Monzoは、もともとはプリペイドデビットカードなどを発行していたイギリス企業だったのですが、2017年からは正式にスマートバンクをスタート。
いまや、イギリスではRevolutの人気を抜く勢いで、急成長中です!
2020年10月31日より、MonzoのATM利用手数料と、カード再発行手数料が変更になります。
変更点はつぎの2つ。
- UK国内のATM利用料:無料⇒EEA圏内での現金引き出しは£250まで無料。その後は手数料3%。
- カードの再発行(紛失、盗難など)⇒UK国内£5、UK国外£30がかかります。
Monzoのメリット
イギリス国内ATMの手数料が無料- イギリスを含むEEA圏内ATM手数料が£250/30日まで無料
- カードの発行手数料が無料(盗難、紛失による再発行は除く)
- £85,000まで貯蓄保証あり
- 手数料はかかりますが、現金での入金が可能
- Freepost(郵送)で、小切手の入金が可能
あと、これは個人の好みにもよりますが…Monzoのほうが、アプリが楽しいかも(笑)
食費、娯楽費など、月々の予算を振り分けて、家計管理をすることができます。
最初のトップアップなども不要なので、Revolutより若干、登録作業がシンプルな気がしました。
2020年10月31日から、ATM無料利用の上限が無制限から、£250/30日までに変更しました。
Monzoの最大のメリットがなくなってしまったのは残念(>_<)
それでもまだRevolutより£50多いのはメリットといえますが、£250を超過した場合の手数料はMonzoの方が高いので注意しましょう。
家賃の支払いが現金のみなど、どうしても毎月現金を引き出す必要がある場合は、RevolutとMonzoの2枚持ちをおすすめします。
もしくは、 ATMでの引き出し制限がないStarling Bankを使うのもありです!(※ただし、1日のATM利用は£300まで。)
Monzoのデメリット
- 口座へのトップアップの方法が、実質、口座間の送金しかない
Monzoの難点は、口座への入金が実質、他の口座からの送金のみということです。
実際には、小切手(郵送)や、PayPointサービスがあるお店から現金を送金する(1回につき£1の手数料)ことが可能なのですが、イギリスの銀行口座がなければ小切手は無理ですし、現金でトップアップし続けるのも非経済的ですよね。
Monzoだけを使うなら、イギリスでのお給料振込用の口座と割り切って使って、必要なときに日本の口座から、Wise(旧TransferWise)で国際送金をしてトップアップするというのが解決策かな?と思います。
もしくは、Revolutに日本のクレジットカードでチャージして、RevolutからMonzoに送金するという手もありです。
先日、日本でもスタートした『Wiseのマルチカレンシー口座』機能を使えば、日本にいてもイギリスの銀行口座情報が取得できるようになりました!
MonzoやRevolut、Starling銀行の方が、普段の支払い管理には使いやすいと思いますが、日本の口座からイギリスの口座へポンドを移すのには便利だと思います(^^)
ちなみに、Monzo口座からの国際送金サービスは、提携しているWiseが行うので、Monzo口座を持つと自動的にWiseが使えるようになります。
Wiseの口座開設手順や使い方は、こちらの記事を参考にしてくださいね。
まとめ:RevolutとMonzo、結局どっちを開くべき?
RevolutとMonzo、どちらでも、住所証明なしでイギリスの銀行口座番号がもらえるので、イギリス生活でとくに困ることはありません。
地下鉄やバスの支払いも問題なしです。
無料なので両方アカウントを作ってみて、使い勝手のいい方をメインバンクにするのもありですが、どちらかを選ぶなら…
がオススメです。
「Monzoにしたいけど、はじめのうちは日本のクレジットカードでチャージしたいなぁ…」という場合は、両方アカウントを開いて、クレジットカード⇒Revolut⇒Monzoに送金するのもありですよ。
RevolutとMonzo間は、アプリでサクッと無料で送金できます。
いつ終了するのかは不明ですが、Revolutで新規口座開設+(バーチャル or フィジカル)カードを申し込むと、£10もらえるキャンペーンを実施しているようです!
詳細は、公式キャンペーンリンクからどうぞ♪
仕事探しや携帯電話の契約(Pay as You Goより、SIM OnlyでMonthly契約した方がずっと安い!!)など、銀行口座があるとイギリス生活のスタートがずっとスムーズになります。
日本から事前にアカウントを開くことはできないので、渡英したらすぐにRevolutまたはMonzoのアプリ(もしくはStarling Bank)をダウンロードして、現地の銀行口座をゲットしましょう(^^)
小切手で支払いを受ける予定がある場合は、「Starling Bank」というスマートバンクがおすすめです。
なんと、£500までの小切手ならスマホアプリで、£500以上でもPost Officeで自分の口座に入金できます!
RevolutやMonzoと同じく、住所証明不要で、アプリからサクッと口座開設できます(^^)
特徴やメリット・デメリットは、Starling Bankについての記事にまとめたので、ぜひ読んでみてくださいね。
コメント
(投稿者の名前がフルネームだたったので、念の為編集しています)
送金
revoluteの口座に送金したら受取人の口座番号が違うとなり送金できない
口座番号確認方法教えてください
菊池さん、
コメントありがとうございます。
私もRevolutのユーザーに過ぎないので、詳しいことはわかりかねますが…
Revolutのユーザーではなく、通常の銀行口座に送金ということですよね?
その場合、受取人に確認するしか方法はないのではないかと思います。
(日本では、日本国内の銀行口座への送金はできないと公式サイトに書いてありました。)
口座情報が正しいのに送金ができない場合は、Revolutのヘルプセンターに問い合わせすることをおすすめします。
https://www.revolut.com/ja-JP/contact-us